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長期休診解消へ代診医を相互派遣 御津、赤磐、北児島の3医師会

 岡山県南・中部の医師で構成する御津、赤磐、北児島の3医師会は2日、診療所の医師が事故や病気で長期間、休診せざるを得ない場合、別の医師を派遣して代診する協力体制を構築した。医療の「空白期間」をなくし、地域の医療現場を守るのが狙い。3医師会によると、地区医師会による今回のような連携は全国的にも珍しいという。

 従来、緊急時の代診は大規模病院や大学病院などが担ってきたが、東京など大都市部への医師偏在や、救急、重症患者の大病院への集中などで応援するにも限界が出てきた。このため御津医師会(86人、岡山市北区の一宮、津高地区と旧御津郡)は2008年、医師会内に派遣制度を導入。他の医師会との連携も模索し、赤磐医師会(77人、赤磐市、旧瀬戸町)と北児島医師会(41人、岡山市南区の藤田、興除、灘崎地区と倉敷市郷内地区)が応じた。

 岡山衛生会館(岡山市中区古京町)で2日、制度の取り決めに関する会合があり、3医師会と岡山県医師会の幹部ら約20人が出席して協議。円滑な運用に向け、3医師会で合同委員会を設置する▽代診医派遣は要請した医師が所属する医師会内でまず有志を募り、困難な場合に他の医師会と協議▽トラブルは共同責任とする―などを了承し、3医師会の代表者が署名した。

 御津医師会の森脇和久会長は「多くの医師が参加すれば1人1人の負担が減り、長期間の代診が可能になる。この動きを県、日本全体に広げたい」と話した。地区医師会を束ねる県医師会の丹羽国泰会長も協力の意向を示した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年06月03日 更新)

タグ: 医療・話題

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