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9月に認知症治療の公開講座 岡山の家庭医ら初開催

高齢者医療を考える勉強会代表世話人の川口光彦院長

 地域医療を支える家庭医として活躍する岡山県内の医師らが「楽しい老後を目指す晴れの国勉強会」を立ち上げ、9月15日に岡山市で初の公開講座「認知症道場」を開く。新しい認知症治療を提唱する講師を招き、関心を持つ市民に参加を呼びかけている。

 勉強会は同市で内科医院を開業する川口光彦院長が代表世話人、岡山市立金川病院の大森信彦院長ら医師6人が世話人となり、看護師、薬剤師らの医療者に加入を呼びかけている。家庭医が日常的に携わる高齢者医療の現場では認知症への対応が喫緊の課題となっており、最初のテーマに取り上げた。

 講座の講師には、年間2000人以上の認知症の新患を診ている河野和彦医師(名古屋フォレストクリニック院長)を招いた。河野氏は経験に基づいた独自の薬物療法を「コウノメソッド」と名づけ、マニュアルを一般公開している。

 基本的な考え方は、副作用を出さないために介護者が薬を加減する▽患者と介護者の一方しか救えないときは介護者を救う▽サプリメントの活用―の三本柱。患者の家庭介護が続けられるように、介護者も医療者と同じ教材で学ぶのが特徴で、広く市民の参加を受け付けることにした。

 川口院長は「往診に携わる私たちには認知症の勉強が欠かせない。今後も高齢者の医療・健康にかかわるさまざまなテーマを取り上げ、地域、市民に成果を還元していきたい」と話している。

 講座は午前10時からピュアリティまきび(岡山市北区下石井)で開会。参加費2000円(テキスト代含む)。申し込みが必要で定員160人。問い合わせは認知症を学ぶ会(03―3206―8901、http://www.ninchi119.com/)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年08月23日 更新)

タグ: 高齢者医療・話題

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