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結核の診断や治療サポート 岡山県、医療機関の相談窓口開設

 岡山県は3日から国立病院機構南岡山医療センター(早島町)、4日から県健康づくり財団付属病院(岡山市北区平田)に、医療機関の相談窓口となる「結核医療相談・技術支援センター」を開設する。患者の減少に伴い結核の診断・治療をする機会が減っている地域のかかりつけ医らをサポートし、診断遅れによる感染拡大や重症化などを防ぐ。

 南岡山医療センターが毎週月曜と木曜、県健康づくり財団付属病院が毎週金曜(ともに祝日は除く)で、時間はいずれも午後1時〜同5時。専任の看護師が原則電話で相談を受け、専門医が文書で回答する。感染が疑われる患者がいた場合の対処方法や発症を防ぐ予防治療の必要性の判断などを助言していく。

 県健康推進課によると、県内の結核患者は1960年には1万1478人いたが、2012年は283人と40分の1まで減少。医師が結核患者を診る機会が減った影響などで初診から診断まで1カ月以上を要した「診断遅れ」の割合が11年は25%と4人に1人に上っている。

 県は2月に両施設を結核診療連携拠点病院に指定。医療機関向けに研修会を開くなど地域の医療体制の底上げを図っている。

 県健康づくり財団付属病院の西井研治院長は「公的な窓口ができることで医療機関も相談しやすくなり、早めの対応で無用な不安や混乱を防げる」と指摘。南岡山医療センターの宗田良院長は「結核は早期に診断し、適切な治療を行えば治る。地域全体のレベルアップを図りたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年10月03日 更新)

タグ: 医療・話題

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