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福山市民病院で消防が訓練 ヘリの患者 迅速に搬送 経路の確保や症状申し送り 連携を確認

着陸したヘリコプターから患者を搬送する訓練に取り組む救急救命士ら

 福山市蔵王町の市民病院で二十二日、ヘリポートを使った初の救急搬送訓練が行われた。ヘリポートを併設した医療機関は、備後地方で唯一。福山地区消防組合消防局の救急救命士と同病院の医師らが緊急時に備え、ヘリで運ばれた患者を安全に搬送するため各部署の連携を確認し合った。

 ヘリポートは、重篤患者を二十四時間体制で受け入れる「三次救急」が昨年四月にスタートしたのに合わせ病院敷地内に整備、今年四月から運用を開始した。走島や因島沖の離島や、神石高原町など山間部での救命率の向上に期待が寄せられているが、これまでに運用例はない。

 訓練には約六十人が参加。初めに、県防災航空隊員がヘリに搭載している吸引器や酸素ボンベの位置や、機内でのヘッドホンを使ったやり取りの仕方を説明した。

 県防災ヘリが到着するまでに、消防士が周辺の道路を交通整理し、搬送経路を確保。ヘリがヘリポートに降りると、救急救命士らが患者をストレッチャーで救急車へ搬送し、患者の受け渡し方や、症状の申し送りなどを確認、病院に運んだ。

 医師がヘリに乗り込み対応する県の「ドクターヘリ的事業」が昨年八月スタート。今年三月までに四十一人が搬送された。同病院救急救命センターの宮庄浩司センター長は「多発性外傷など緊急を要する患者を県内外から受け入れることができる。事業にも可能な限り対応していきたい」と意欲をみせる。同消防局の橘高徹救急担当課長は「より迅速、安全に搬送できるよう、今後も連携を密にしたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年05月23日 更新)

タグ: 健康医療・話題

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