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在宅介護対応薬局を認定 岡山市、薬剤師の訪問指導推進

大森市長(手前)から認定証などを受け取る高木会長

 岡山市は、薬剤師が患者宅に出向いて服薬管理を行う訪問指導を推進するため、「在宅介護対応薬局」の認定事業に乗り出した。市指定の研修を受けた薬剤師が所属する薬局に、ステッカーを交付することで意識付けを図る。2014年度分として72店を認定し、市ホームページ(HP)で周知する。

 訪問指導は医師の処方せんに基づき、薬剤師が患者の同意を得て訪問、重複投薬や飲み忘れを防ぐための服薬管理を行う。医療保険と介護保険で月4回までできる。

 在宅医療・介護の広がりを背景にニーズは高まっている。しかし、薬局店舗業務との調整やノウハウ不足などから、昨年3月末現在で訪問指導が実施可能なのは市内薬局315店のうち146店にとどまる。

 認定は県内初の試み。県と市の薬剤師会が13年度に計7回開いた研修会に3回以上参加した薬剤師が所属していることに加え、近隣薬局とのカバー体制を築いていることなどが条件。

 19日夜に認定証授与式を市内で行い、大森雅夫市長が「きめ細かい服薬管理はこれからの社会に必要。市としても取り組みが広がるようにしたい」とあいさつ。市薬剤師会の高木秀彦会長に認定証などを手渡した。

 市は15年度以降も追加認定を行う方針。今回認定した薬局の訪問実績などを踏まえ、認定条件の見直しを検討する。訪問指導を進めることで、飲み忘れなどで無駄になっている残薬を減らし、医療費抑制につなげる狙いもある。

 高木会長は「認定の効果を検証しながら、医師や看護師、介護職との連携を強め、実効性のある取り組みに育てていきたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年03月21日 更新)

タグ: 医療・話題

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