文字 

井原中央病院が廃業  12月末 慢性的医師不足で

12月末での自主廃業が決まった井原中央病院=井原市井原町

 井原市の民間病院で病床数最多の井原中央病院(特定医療法人天敬会経営、同市井原町)が、12月31日で自主廃業することが15日までに分かった。慢性的な医師不足を理由に挙げており、同病院は現在入院中の患者45人について「転院先の確保に全力を挙げる」としている。

 同病院は1909年に個人病院として開業。現在は内科、外科、循環器科、呼吸器科など8科あり、病床数は60床(一般20、療養40)。スタッフは看護師、薬剤師、理学療法士ら約60人。

 同病院によると、現病院名に改称した81年には複数の常勤医がいたが、10年以上前からは同法人理事長の古城昌義院長(69)1人。岡山大病院(岡山市)、川崎医科大付属病院(倉敷市)などから非常勤医計12人の派遣を受け、診療を維持してきたという。

 常勤医確保に努めたがめどが立たず、院長も高齢となるため廃業を決めた。負債はなく、法人も解散予定という。

 古城院長は「他の病院との統合なども模索したが難しかった」と話しており、近隣の井原市民病院、笠岡市民病院などへ、入院患者の転院を進めているほか、解雇する全職員の受け入れ先の確保にも努めている。

 佐藤文則・井原市健康福祉部長は「医師会と協力して転院などの支援をしたい」としている。 
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年11月16日 更新)

タグ: 医療・話題

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ