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せのお病院に遠隔読影システム構築 岡山市 放射線科など2科を開設

遠隔読影システムなど診断機能を強化する市立せのお病院

 岡山市は、市立せのお病院(妹尾)の診断機能を強化する。8月から新たに放射線科など2科を週1回ずつ開設、最新のMRI(磁気共鳴診断装置)を導入し、市民病院(天瀬)との間で遠隔読影システムを構築する。市民病院との連携強化で来院者数の増加を目指す。


 遠隔読影システムは、両病院間をNTTの光ファイバーで結び、ネット上を行き来する情報が他者に漏れないようにするVPN(仮想私設網)を構築。八月一日から、せのお病院のCT(コンピューター断層撮影装置)や、新規導入したMRIで撮影した画像を転送用端末から市民病院へ送信し、市民病院の専門医が受信端末で画像を読影して作成したレポートをせのお病院に送り返す。

 さらに同三日から放射線科と脳神経外科を毎週木曜日に開設。市民病院の医師が担当し、放射線科(午前中)は外来診療を行わず、近隣の医療機関にも開放するMRIなどの撮影結果をフィルムで診断し、担当医の治療に役立てる。脳神経外科(午後)は二〇〇三年二月以来の再開となる。

 せのお病院は内科、外科、眼科など八科があり、新たに開設する二科を加え十科になる。ベッド数は七十五。〇五年度の入院患者数は延べ二万九百十二人、外来患者数は延べ三万八千百三十八人。一九九六年から単年度赤字が続き、〇五年度現在の累積欠損金は約二十億四千四百万円。

 同病院は「今回の機能充実で経営改善とともに、近隣医療機関との連携による地域貢献につなげたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年07月25日 更新)

タグ: 医療・話題

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