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難病支援へ連携深める 岡山で患者、家族ら交流会

難病・希少疾患の患者家族や支援者が情報交換し、連携を深めた交流会

 世界希少・難治性疾患の日(レア・ディジーズ・デイ=RDD)の28日、岡山でも難病患者や家族、支援者が集う交流会が県南部健康づくりセンター(岡山市北区平田)で開かれた。今年から抜本改正された難病医療制度に関する説明もあり、情報交換しながら互いの連携を深めた。

 難病総合支援ネットワーク(同矢坂東町)が主催。新しい難病医療法によって指定された110の難病や小児慢性特定疾病などの患者・家族、支援者ら約50人が参加した。

 日本ALS(筋萎縮性側索硬化症)協会県支部長の河原学さん(48)は同病者へのアンケートを基に状況を報告。ヘルパーを派遣する事業所は岡山、倉敷市に集中し、夜間派遣可能な事業所がないことを説明し、「24時間介護が必要になると家族だけでは無理」と訴えた。

 岡山市立中央図書館司書の三船充是さん(40)は重い障害や療養中の子どもたちの枕元まで本を届ける家庭配本の取り組みを紹介。「その子の病気をよく知り、親とコミュニケーションを取ることが大切」と、支援の心構えを話した。

 2010年に15歳の長女を脳腫瘍で亡くした阿部妃代さん(52)=同市東区=は「がん教育のあり方が検討されているが、勉強したくてもできない子どもたちがいることを知ってほしい」と呼びかけていた。

 RDDは難病のよりよい診断と治療、患者の生活の質向上を求め、08年にスウェーデンから始まった国際運動。国内では今年、岡山をはじめ24地域で啓発の取り組みが行われた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年03月01日 更新)

タグ: 医療・話題

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