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療養病床の入院高齢者 自己負担1000円(1日当たり)値上げ 笠岡市が条例改正案 

 笠岡市は二十一日、市民病院の療養病床に入院する一部の高齢者について、十月一日から、食費など生活療養費の自己負担額を現行の一日当たり七百八十円からほぼ千円値上げする条例改正案をまとめた。医療費抑制に向けた国の法改正に基づく措置で、民間を含め療養病床を持つすべての医療機関で負担が増す。

 健康保険法の改正により、七十歳以上で日常生活に援助がいる程度の、いわゆる入院の必要性が低い患者は、食費と居住費が医療保険給付の対象外となった。笠岡市民病院事務局は「国が示した基準で医師が判断する。市民病院に入院している療養病床患者の半分ほどが該当する」という。

 標準負担額の内訳は、食費のうち食材料費は現行通り一日当たり七百八十円だが、新たに調理費が上乗せされ千三百八十円、光熱水費の居住費(三百二十円)も加わり計千七百円になる。低所得者には所得額などに応じて三段階まで負担が軽減され、計九百七十―三百円。

 一方、四肢がまひしていたり、中心静脈に点滴して長時間の栄養投与を要するなど入院の必要性が高い患者については、食材料費のみの負担。

 岡山社会保険事務局によると、井笠地域では十五の医療機関が計四百八十七の療養病床を持つ。うち笠岡市民病院は二十二床。厚生労働省は五月、全国に二十五万あるとされる療養病床を今後十五万床まで減らすなどし、患者を在宅や老人保健施設へ移す計画を打ち出している。

 笠岡市は九月定例会で条例改正案を提案する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年08月22日 更新)

タグ: 高齢者医療・話題お産

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