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足が不自由な人向け 運動補助器具共同開発へ 岡山の産学官8社・機関 人工筋肉で軽量化 08年度の製品化目指す

足の不自由な人向けの軽量な運動補助器具の原型となる試作装置

 ソフト開発のコスモ情報システム(玉野市滝)や橋本義肢製作(岡山市浦安西町)、岡山大など岡山県内の産学官八社・機関は、足が不自由な人向けの運動補助器具の共同開発を本格化させる。金属を減らして従来より軽量にし、二〇〇八年度の製品化を目指す。

 岡山大大学院自然科学研究科の則次俊郎教授が開発した、空気圧で伸縮するゴム製の人工筋肉をベースに製作。ひざと足首を支える左右各七本の人工筋肉と、体のバランスを測るセンサー、エアポンプなどで構成する。コンピューター制御で空気圧を変えながら、立ち上がりや腰を下ろす動作を助ける。

 足が不自由な人が介護者の手を借りずトイレを使ったり、車いすから立てるようになり、介護現場の負担軽減につながるという。

 既に原型となる本体を試作、外部のコンピューターにケーブルをつないで操作している。今後はIT(情報技術)分野のノウハウを持つコスモ情報システムが、音声や小型コントローラーによる制御システムを開発。橋本義肢製作が、金属部品を減らした柔軟性の高い本体に仕上げる。十キロ前後ある従来製品と比べ大幅に軽い二~三キロを目標とする。

 共同開発は、コスモ情報システムと岡山大の提案で〇三年に着手。本年度から二年間、経済産業省の委託事業に採択され、今月中にも助成金(初年度二千八百万円)が交付される見通し。これを受け開発を加速させる。

 コスモ情報システムの小泉金吾社長は「軽量で柔軟なゴム人工筋肉の特性を生かし、着用したまま生活できるようにしたい」と話す。

 他の参加社・機関は次の通り。

 県工業技術センター(岡山市)岡山大医学部歯学部付属病院(同)社会福祉法人旭川荘(同)山陽電子工業(同)コアテック(総社市)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年09月06日 更新)

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