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デング熱媒介の蚊対策商品コーナー 岡山県内に次々

蚊が媒介するデング熱を防ぐため、虫よけ関連商品が並ぶ特設コーナー=岡山市内のドラッグストア

 昨夏、約70年ぶりに国内で感染が確認されたデング熱。媒介する蚊の活動が活発化する時季を迎え、岡山県内のスーパーやドラッグストアなどに虫よけ関連商品を集めた特設コーナーが登場している。専門家は今年も感染が広がる恐れを指摘し、予防の徹底を呼び掛けている。

 イズミヤ津高店(岡山市北区横井上)は例年より半月ほど早い4月下旬から、蚊を退治するミストや線香、肌に塗って虫をよけるジェルなど約50種類を扱っている。ビックカメラ岡山駅前店(同駅前町)も服に貼るシールやブレスレットにしたタイプなどの蚊を遠ざける商品を例年より約1カ月早い4月中旬から販売している。

 東急ハンズ岡山店(同下石井)は、帽子に付けるクリップ、腕に巻き付けるバンドなどを販売。ホームセンターは蚊が嫌いな成分を混ぜ込んだ網戸、蚊が接触すると死ぬ屋外用「殺虫ライト」などを置いている。

 各店とも消費者の出足は早めという。県内外で131店を展開するザグザグ(同市中区清水)は、虫よけ関連商品の6、7月の売り上げが前年同期比1、2割増で推移しており「デング熱への感染に不安を持つ人が多いためでは」とみる。

 デング熱はヒトスジシマカが媒介する感染症。昨年、県内で感染場所の報告はなかったが、全国では162人の感染が確認された。

 日本渡航医学会副理事長で川崎医科大の尾内一信教授(小児感染症)は「ウイルスを持った蚊が越冬することはないとされるが、今年新たにウイルスが国内に持ち込まれて流行する恐れは十分ある。蚊に刺されないことが一番の予防で、対策グッズを上手に使ってほしい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月27日 更新)

タグ: 健康医療・話題感染症

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