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ユニバーサルテクノロジーズ 産業用冷房スーツ開発 介助者用改良 前後に保冷剤装着

ユニバーサルテクノロジーズが開発した工場の生産現場など産業用の「冷房スーツ」

 福祉用具開発・販売のベンチャー企業、ユニバーサルテクノロジーズ(岡山市芳賀)は、熱のこもる工場の生産現場などで着用し、作業負担を軽減する産業用の「冷房スーツ」を開発した。同社の従来製品は、介護施設の入浴介助者向けだったが、販売先を製造業など産業分野に拡大して収益増を狙う。

 産業用冷房スーツは、ゼッケンのような形で、背中と胸部分にビニール製の半透明袋に入れた保冷剤を装着。通常は固体だが、二五度程度で溶けはじめ、熱を吸収して体感温度を下げる。Tシャツやポロシャツの上から着て、一回あたり二時間程度涼しさを感じながら作業ができるという。

 重さは九百五十~千二百五十グラム。通気性を保つため、薄手のメッシュ素材を採用している。色は汚れが目立たないよう黒とした。フリーサイズ。価格は一万六千八百円。

 同社は昨年、介助者用の冷房スーツを保冷剤メーカーの玉井化成(北海道)などの協力を得て開発。全国の介護施設や病院に販売しているが、取引先を広げるため産業用を投入。人を抱く作業があるため保冷剤を背中だけに付ける介助者用に胸部分を追加した。

 既に、石油化学関連企業や農機具メーカーなどから引き合いがあるという。全国規模の見本市などに出品し、本格的な市場展開を目指す。初年度の販売目標は五千万円。

 河原昭二社長は「高温炉を管理する現場や、炎天下で作業する土木・建設業などの用途が想定される。介護用に並ぶ売り上げの柱に育てたい」と話している。

 同社は松下電器産業(大阪府門真市)出身の河原社長が二〇〇五年四月に設立。資本金三百万円。従業員四人。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年09月23日 更新)

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