文字 
  • ホーム
  • 岡山のニュース
  • 高齢者医療や診療報酬解説 竹下昌三・岡山大名誉教授 「わが国の医療保険制度」出版

高齢者医療や診療報酬解説 竹下昌三・岡山大名誉教授 「わが国の医療保険制度」出版

診療報酬や薬価制度など幅広く解説した「わが国の医療保険制度 第3版」

竹下昌三・岡山大名誉教授

 竹下昌三・岡山大名誉教授が、患者の負担増で不安を招いている高齢者医療や、医師の偏在の一因として論議を呼んでいる卒後臨床研修制度などについて解説した「わが国の医療保険制度 第三版」を出版した。

 診療報酬点数表の仕組み、薬価基準制度から医薬分業、外来医療の役割分担、かかりつけ医制度、医学部医局まで、医療保険制度を幅広く解説。今春の診療報酬改定や医療制度改革など最新の動きも踏まえている。

 わが国の医療保険制度の柱となっているのが二年ごとの診療報酬改定。竹下氏は、厚生労働省が医療費増加を抑えるため、急性期病院は入院期間を短縮させ、診療所や病床規模の小さい病院は「かかりつけ医機能」を果たすように改定してきた、と読み解く。

 ところが、それでも「患者の流れが変わらないのは、点数改定が患者側に目を向けて行われていないからである」と指摘。医療の供給側である医療機関だけに向いた政策誘導の限界を示唆している。

 竹下氏は一九二五年長崎市生まれ。九州大経済学部卒業後、岡山大経済学部教授、同学部長、岡山商大商学部教授などを歴任した。専門は会計学。

 「わが国の医療保険制度」は二〇〇三年に初版が出版され、今回は〇四年に続く改訂。A5版、二百三十四ページ。大学教育出版刊。二一〇〇円。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年10月31日 更新)

タグ: 医療・話題

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ