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「ユニットケア」型の施設向け 省スペース特殊浴槽 オージー技研開発 従来製品の3分の1

オージー技研が開発した新タイプの特殊浴槽

 医療機器製造販売のオージー技研(岡山市海吉)は、新タイプの高齢者向けの特殊浴槽を開発、販売を始めた。従来製品より小型で、入所者が約十人ごとに分かれて暮らす「ユニットケア」型の福祉施設などに売り込む。


 縦一・三二メートル、横〇・九九メートル、高さ〇・九七メートル、重さ二百三十キロ。足腰の弱い高齢者らが浴槽のふちをまたがないで入浴できるよう、側面が電動で上下に動いて開閉する方式を取り入れた。

 入浴のたびにお湯を入れ替えやすいように貯湯タンク(百七十リットル)を内蔵しており、約一分半で湯張りできる。水温調節(三五~四四度)は操作パネルで行い、体や頭髪を洗うシャワーも付いている。商品名は「ボランテ」。価格は二百四十五万円。

 同社の特殊浴槽は、ベッドや車いすに乗ったままで入浴できるタイプが主流だが、ユニットケア型の施設には大きすぎて置くのが難しかった。新製品は、従来製品に比べて三分の一ほどのスペース(一・二平方メートル)があれば設置可能。「初年度は七、八億円の売り上げを目指す」(同社)としている。

 オージー技研は一九六六(昭和四十一)年設立。高齢者向けの特殊浴槽で国内約四割のシェアがある。資本金四千万円。売上高百二十一億円(二〇〇六年四月期)。従業員三百七十人。

ズーム

 ユニットケア 大食堂での食事や順番待ちの入浴といった集団的介護と違い、10人程度の単位(ユニット)ごとに部屋やキッチン、リビング、浴室などを設け、家庭に近い雰囲気で生活する。現在、国や都道府県の補助で新設する特別養護老人ホームや老人保健施設はユニットケア型が基本となっている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年02月09日 更新)

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