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岡山県認定「禁煙」「分煙」施設が急増 目標上回る967ヵ所 健康への害 認知進む

県内で増える「禁煙」「完全分煙」の実施施設=岡山市田益の薬局

 岡山県が認定する「禁煙」「完全分煙」の実施施設が2006年度で、病院、老人ホームなど保健福祉医療施設を中心に967カ所に上り、認定事業が始まった03年度(288カ所)の約3.4倍となった。多くの人が利用する施設での受動喫煙防止を義務付けた健康増進法(03年5月施行)の影響などで、喫煙者の“締め出し”が急速に進む実態が浮き彫りになっている。31日から「禁煙週間」―。


 事業は申請に基づき、施設内やその敷地での喫煙を全面的に禁じた「禁煙実施施設」、換気扇付きの喫煙室などを設けた「完全分煙実施施設」に認定証を交付。〇四年度五百六十三カ所、〇五年度七百三十カ所と年々増加し、「一〇年度までに九百カ所」としていた目標を既に上回った。

 〇六年度の内訳は全面禁煙八百二十五カ所、完全分煙百四十二カ所。施設別では、保健福祉医療施設が五百四十三カ所で半数を超え、大学など教育関係機関百七十六カ所、官公庁百二十六カ所が続く。

 「市民の間でたばこの害への認知が進み、『禁煙、分煙施設は好意的に受け止めてもらえる』との認識が定着しつつある」と県健康対策課。禁煙エリアを従来の「店内」から「敷地内」に拡大し、一月に禁煙施設に認定された岡山市田益のマスカット薬局本店は「禁煙補助剤を買い求める客が増え始め、全面禁煙に踏み切った。少しでも禁煙の手伝いをしたい」(津下早美薬局長)と話す。

 一方、遊技施設や、タクシーなどの公共交通機関の認定は〇六年度までゼロ。飲食店や企業も伸び悩んでおり、県健康対策課は「喫煙者だけでなく、たばこを吸わない人が煙を吸う受動喫煙の害も深刻だ。機運を高め、積極的に認定を働き掛けたい」としている。

 県禁煙問題協議会は「世界禁煙デー」の三十一日、JR岡山駅などで、たばこの害を訴える街頭キャンペーンを行う。自らの禁煙体験を語る禁煙アドバイザーも募集しており、問い合わせは同協議会(086―246―6255)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年05月31日 更新)

タグ: 健康医療・話題

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