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メールで119番 聴覚・言語障害者向け新システム 9月から福山地区消防組合

 福山地区消防組合消防局(福山市沖野上町)は、聴覚や言語に障害がある人がパソコンや携帯電話のメールで一一九番できる新システムを導入する。インターネットの普及を受けての取り組みで、八月末までにシステムを構築、九月からの運用開始を目指す。

 新システムは、指令課内に専用パソコン二台を設置。メールを受信すると音が鳴り、指令課員に知らせる仕組み。通報を受けるだけでなく、利用者のメールアドレスを専用パソコンに登録、台風による高潮や土砂災害などの情報発信も考えているという。

 同組合が把握している同種の障害者数は、管内(福山、府中市、神辺、神石高原町)で約二千三百人。これまでの通報は本人からのファクスか、介助者からの電話。システム導入により、台風や地震などの災害時でも、ノートパソコンや携帯電話なら簡単に持ち運び可能で、障害者一人でも外出できる利点がある。

 一方、携帯電話の場合、電波が届かなかったり、混雑して送信が遅れる心配もあり、対策を検討中。

 河村数士指令課長は「機器を持っていない障害者もいるため限られた使用になるが、これからの時代、必要になってくるシステム。メール送信時には、現在地の書き込みを忘れないでほしい」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2005年06月29日 更新)

タグ: 健康福祉医療・話題

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