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専門入院病棟が完成 「触法精神障害者」を治療 岡山県精神科医療センター 中四国で初運用

「触法精神障害者」を対象にした県精神科医療センターの新病棟

 殺人や放火など重大な加害行為をした「触法精神障害者」を専門に治療する岡山県精神科医療センター(旧県立岡山病院、岡山市鹿田本町)の入院病棟が完成、一日から運用が始まる。中四国で初めての専門病棟で、都道府県立病院としては設置第一号。

 入院病棟は、精神障害により不起訴や無罪などになった心神喪失、耗弱者らのうち、地裁が入院を決めた人を治療し社会復帰を促すための施設。二〇〇五年七月施行の心神喪失者医療観察法に設置が盛り込まれた。

 入院病棟(東入院棟)は鉄筋(一部鉄骨)四階延べ約二千九百平方メートル。一階に事務室、二、三階に全個室の病室(三十三床)や診察、療法室、四階に芝生の庭や運動スペースを設けた。医師や看護師らスタッフ五十四人体制で、主に中四国地方や兵庫県の対象者を受け入れる。建設費は九億五千七百万円。

 県は、一九五七年建設の旧病院が老朽化し手狭になったため、三期に分けて建て替え。二〇〇三年に依存症や救急患者向けの西入院棟、〇六年に児童や思春期の入院などに対応する中入院棟が完成。今回の入院病棟完成で、延べ床面積(約一万七千五百平方メートル)は旧病院の二・七倍になった。

 三十日には新病院しゅん工記念式があり、同センターの中島豊爾理事長が「(病院の)形、枠はできた。これからしっかり中身をつくりたい」とあいさつした。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年10月01日 更新)

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