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妊婦対象、無料健診を拡充 美咲町 10月から実施 岡山県内最多10回に

出産予定者に妊婦健診の無料回数拡充を説明する美咲町職員(左)

 美咲町は今秋から、胎児や母親の健康状態を診断する妊婦健診の無料回数を一人につき二回から十回に拡充、岡山県内では最多となった。最重要施策に掲げる少子化対策の一環で、町は効果に期待をかけている。

 町に一年以上居住している妊婦(配偶者も可)を対象に、十月一日以降の健診について適用。母子手帳を交付する際、従来の二枚から十枚に増やして渡し、既に同手帳を持っている人は妊娠月齢に応じて対応する。一年未満の居住者は五回。

 県の場合、一回の健診費用は約六千五百円。同町は昨年度の出生数(百十八人)などに基づき、本年度は事業費六百二十三万円を予算化した。

 国の通知により最低限必要とされる健診数(五回)に拡大する自治体は増えているが、県内で二けたは美咲町のみ。近隣では二番目に多い美作市六回、真庭市や鏡野町五回、津山市二回―など。

 四歳と二歳の息子を持つ二宮由布子さん(29)=同町打穴中=は三人目を出産予定で、現在妊娠六カ月。「臨月間近になると健診が週一回に増え、経済的負担も大きい。血液検査などが加わると一回に一万円近くかかったこともある。無料の健診回数拡大は助かる。『もう一人頑張ってみようか』という声も聞く」

 厚生労働省は、出産までに十四回程度の受診が望ましいとしている。だが、同町では二、三人目になると健診回数が減る傾向にあるため、対応を検討。「定期的に健診を受けて安全な出産を迎え、将来を担う美咲町の子どもが増えてくれれば」(健康増進課)と願い、大幅拡充に踏み切った。

 同町が本年度から進める子育て支援プランの一つ。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年11月21日 更新)

タグ: 健康女性医療・話題

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