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15床削減、60床に 岡山市立せのお病院 9床は市民病院へ移管

病床を15削減するせのお病院=岡山市妹尾

 岡山市は十六日、利用率の低い市立せのお病院(同市妹尾)の病床を七十五床から六十床に減らすことを明らかにした。削減する十五床のうち九床は利用率の高い市民病院(同市天瀬)に移管し、同病院は三百九十六床から四百五床に拡大する。二月一日から実施する予定。市議会保健福祉委員会で報告した。

 せのお病院の病床利用率は二〇〇五年度は76・4%だったが、〇六年度は68・4%と落ち込み、〇七年度(昨年十一月まで)も64・2%と低迷している。

 公立病院の経営改善を狙いに国が昨年末にまとめた「公立病院改革ガイドライン」は、病床利用率が三年連続で70%未満の病院について、病床数の削減など抜本的な改革を求めている。今回の見直しは、ガイドラインを“先取り”した形で、せのお病院の病床利用率は80%程度に高まる計算。

 削減分のスペースは、病室を他の用途に転用したり、六床の病室を五床にするなど広めに使う。

 一方、市民病院の病床利用率は90%前後の高い水準で推移しており、五床の病室を六床にするなどして受け入れ体制強化を図る。ただ、現施設での受け入れは一人あたり床面積などの法定基準で九床が限界のため、残る六床分は県に返還する。

 病床再編により、市は全体で年間一億円程度の収入増を見込んでいる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年01月17日 更新)

タグ: 医療・話題

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