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血管造影とCT機能複合 最新鋭装置を導入 福山市民病院

福山市民病院が導入した最新鋭の血管造影とCTの複合装置

 福山市民病院(同市蔵王町)は、X線透視による血管造影とCT(コンピューター断層撮影)を組み合わせた最新鋭の複合装置を導入、二十五日から運用を始める。

 従来、同病院では血管造影とCTの機器が別々の検査室にあったため、肝臓がんなどの血管内治療の際、途中で患者が二部屋を行き来しなければならなかった。今回の装置導入で、移動が不要になり、患者の負担が軽減され、より精密な検査が可能となる。

 CT機能は、〇・四秒間に〇・五ミリ間隔の断層画像六十四枚を撮影。以前は見つけにくかった腫瘍(しゅよう)の発見にもつなげることができる。この精密なCT機能と血管造影の複合装置は、金沢大医学部付属病院に次ぎ、世界二例目という。国内メーカーが開発した。

 血流を遮断する動脈塞栓(そくせん)術、血管内に抗がん剤などを直接投与する動脈化学療法をはじめ、救命救急センターに搬送された外傷患者の止血治療にも活用。少なくとも年間七百件程度は運用する見込み。導入費は設置費を含め約二億円。

 同病院放射線科長の柞磨徹志技師は「患者の安全と診断力の向上につなげ、医療レベルを高めていきたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年02月23日 更新)

タグ: 医療・話題

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