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岡山県内の大学生 栄養偏りがち 岡山大が8大学2000人調査 女性に強いやせ形志向

 岡山県内の大学生は、健康への関心は高いものの栄養が偏りがちで、女性にはやせ形志向が強いことが、岡山大スポーツ教育センターが八大学計約二千人を対象に行った初の調査で分かった。同センターは「若者に対し、食生活に関する教育の必要が明らかになった」としている。

 若者の食生活の乱れが指摘される中、調査は県が二〇〇六年度に始めた「外食世代の健康づくり推進事業」の一環として行われた。

 百七十五人を対象に特定の一日の食事の栄養素を写真と記録から分析する調査と、千八百二十一人に対して食や生活習慣に関するアンケートを、委託を受けた同センターが〇六、〇七年度に実施。

 栄養素の調査では、ほぼ三人に一人が、全エネルギーに占める炭水化物の比率が国の目標(50%以上70%未満)を下回る一方、脂質の比率は高く、偏りが見られた。

 食塩は全体の約六割が摂取目標(一日十グラム未満)を超えていたが、カルシウムや食物繊維、ビタミンAは不足がち。特に運動部に所属する学生のデータ分析で、運動選手のカルシウム不足が深刻という。

 アンケート結果では、BMI(体格指数)が81%の人で適正範囲(18・5以上25未満)だった。ただ、回答者に理想の数値を尋ねると、やせ形の18・5未満を挙げたのは全体の26%、女性に限ると40%に上った。

 「モデルや芸能人へのあこがれ、細いイコールきれいという価値観からか、やせ形志向が進んでいる。だが、やせ過ぎにより骨が弱くなる恐れがある」と研究代表の鈴木久雄教授(運動生理学)。

 このほか、朝食をほとんど食べない学生は8・1%。一方で健康への関心は「十分ある」「まあある」で合計79%に上った。鈴木教授は「健康への関心はあっても、知識や調理技術がなければ適切な食生活につながらない」と指摘。「本年度は他大学や県の栄養士会と連携しながら、改善に向けた啓発に取り組みたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年07月07日 更新)

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