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急患対応の「駐車許可証」 電話申請OK  岡山県警 緊急時数分で発行

訪問看護用の車を路上駐車する看護師。8月1日から緊急時は電話で許可申請できる

 岡山県警は8月1日から、緊急時に車を駐車禁止場所に止める際に使う「駐車許可証」の申請を電話で24時間受け付ける。急患などに対応する看護師、介護士らを想定しており、医療、福祉現場を中心に「救命率向上や負担軽減につながる」と歓迎の声が上がっている。

 新制度では、各署の電話で昼夜を問わず申請を受け付ける。各署の責任者が「緊急」と認めた場合、利用者が自ら許可番号、日時などを用紙に記載、車のダッシュボードに置けばよい。早ければ数分で許可される見込み。

 看護師や介護士、助産師は個別に車で訪問先に駆け付けることが多く、現在は各署に出向いて許可証を申請。発行まで数日要することもあり、間に合わなかった訪問看護・介護車両が駐車違反で摘発されるケースも発生。県内では二〇〇七年に約二十件、今年は六月末までに約十件あったという。

 医師には一定期間有効な駐車許可の標章が県公安委員会から発行されており、県看護協会と県訪問看護ステーション連絡協議会は四月、実情に即した柔軟な運用を県警に要望した。

 同ステーション連絡協議会の菅崎仁美副会長は「一分一秒を争う現場にとって非常に有益な制度。許可自体ができるだけ速やかに認められるよう、適正な運用に期待したい」としている。

 県警によると、同様の制度は東京、島根など十都道府県(五月末現在)で導入されている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年07月29日 更新)

タグ: 医療・話題

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