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生活の質向上へ講演、交流 RDDで岡山の難病患者と支援者ら

難病患者の生活の質の向上を目指し、支援者らが課題を話し合い、交流を深めた「RDDin岡山」

 「世界希少・難治性疾患の日」(レア・ディジーズ・デイ=RDD、2月最終日)に合わせ、岡山県内の難病患者と家族、支援者らが交流する「RDDin岡山」が3月3日、岡山市北区平田の県南部健康づくりセンターで開かれた。患者たちをつなぐ情報通信システムや、外見では分かりづらい障害や病気のある人が携帯する「ヘルプマーク」の活用を呼びかけ、患者が安心して暮らせる社会になるよう、行動を続けていくことを誓い合った。

 指定難病や小児慢性特定疾病、診断不能の病気、重い障害のある人らを対象に、相談会や患者サロンを開いている難病総合支援ネットワーク(中嶋嘉靖代表)が主催した。

 「つながる ちから」をテーマに、6人が講演した。介護・福祉分野でソフトウエア開発を手がけるクリエ・ココ(岡山市北区)の中嶋政和社長は、患者や家族がネットを通じてコミュニケーションを取るシステムを試行した成果を紹介。同病者が少なく、孤立しがちな患者たちを精神面で支援する重要性を訴えた。

 「ヘルプマーク」は赤色の樹脂製タグ(8・5センチ×5・3センチ)に白い+とハートのマークを描き、難病患者らが身につけて交通機関などでの配慮を求める。岡山県内や広島県東部でマークの普及啓発を続けている「ハートエイド」の宮口治子代表は、岡山県内の大半の自治体がマークの無料配布を始めたり、検討したりしており、県の施策として導入するべきだと主張した。

 岡山県医薬安全課の担当者は、難病患者を対象にした就労に関する意識調査の結果を報告し、治療と社会参加の両立を支援する体制について説明した。

 RDDは2008年にスウェーデンから始まった国際運動。日本では今年2月下旬から3月初旬にかけ、岡山を含む全国39地区で集会や啓発行事が行われた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2018年04月16日 更新)

タグ: 医療・話題

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