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心の病気に理解を 万成病院施設入所者が経験語る 岡山・京山中で授業

社会復帰を目指す生活を語るひまわり寮入所者(左の2人)ら

 統合失調症や薬物依存症をテーマに「心の病気を学ぶ授業」が10日、岡山市北区津島京町の京山中学校で行われた。精神科・万成病院(同谷万成)の生活訓練施設ひまわり寮の入所者が、社会復帰を目指す生活について2年生290人に語った。

 薬物依存症と闘う重松良也さん(39)は、14歳からシンナーを吸い始め、17歳から2病院に入院した後、同寮職員らの協力で今年1月に就職できるまでになった経験を告白。「薬物乱用は人生をめちゃくちゃにする。絶対手を出さないで」と訴えた。

 23歳で統合失調症を発症した男性(56)は教会に通うのを楽しみにする暮らしを紹介。「正直な人が幸せになる物語を子ども向けに書きたい」と前向きな姿勢を述べた。

 生徒は熱心に聞き入り、伊藤佳奈子さん(14)は「心の病が初めて身近なことと感じられた。もっと理解したい」と話していた。

 授業は総合学習の一環で、2009年に続き2回目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2010年02月12日 更新)

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