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第36回 倉敷広済病院 患者接遇 チーム組み個別ケア 嚥下能力に応じ献立決定

患者に栄養指導する管理栄養士

 管理栄養士九人、栄養士二人が各自、病棟別に約二十人の患者を担当する。患者の病気、年齢、食事の好みなどを把握、 嚥下 ( えんげ ) 能力を機能的、画像的に把握する言語聴覚士と放射線科医、そして栄養士、担当医がチームを組み、食事をのみ込む嚥下能力によって献立を決める個別ケアをしている。

 きざみ食は誤嚥の原因になる、と食べやすいソフト食に切り替えた。鶏肉の空揚げを試食。豆腐のような食感だったが、鶏肉の味が伝わりタマネギの香りもした。軟らかく食べやすい。「人の尊厳は口から食べること。調理の手間より食事の楽しみを患者さんに」と西井梨恵栄養科主任。

 全職場で一日一回、患者への言葉遣い、話し方など接遇向上のミーティングを開く。「病める人々への配慮は適切か、すべての判断基準は患者さんのため。それが実行できているか、日々反省している」と石田美知恵接遇統括部長は言う。

 医療ソーシャルワーカー三人が病院と施設と在宅のパイプ役になり、相談、調整、支援に取り組んでいる。入院、転院、在宅復帰、次の施設への引き継ぎ、医療費、介護保険の制度説明など仕事内容は幅広い。「患者さんと病院とのきずなを強くしてバックアップしています」と岡野早希子医療ソーシャルワーカーは話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年12月02日 更新)

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