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岡山県が医療非常事態宣言を解除 感染状況は「ステージ2」維持

「医療非常事態宣言」を解除する理由などを説明する伊原木知事

 岡山県の伊原木隆太知事は12日、臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大に伴って県独自に発令していた「医療非常事態宣言」を同日解除すると発表した。直近1週間(4~10日)の県内感染状況が前週に続いて「ステージ2(漸増)」を維持するなど、医療現場の危機的状況は脱したと判断した。

 県の集計で、政府の対策分科会が示す7項目の指標全てが2週連続でステージ3の基準を下回った。クラスター(感染者集団)の発生はなく、前週と比べ「10万人当たりの週間感染者」は2・96人と1・33ポイント減少し、「病床使用率」も15・7%と3・5ポイント下がった。

 会見で知事は「県民が(感染を防ぐ方向に)行動を変えてくれたからこそ、感染が収束に向かいつつある。しかし再拡大のリスクが低くなっているとは、まだ言い切れない」と述べ、新型コロナ特別措置法に基づき、県民や事業者が講じる感染防止対策を定めた協力要請は継続するとした。

 岡山県は昨年12月21日、県内の感染者数が1日100人を超えるなど医療機関が逼迫(ひっぱく)しているとして医療非常事態宣言を発令。対策が不十分な状態での宴会や飲食、カラオケの取りやめ、体調不良の人の休業といった対応を求めた。

 知事はまた、ワクチン接種に関して県内27市町村と設立した協議会の第2回会合を15日に開き、4月以降に始まる高齢者への接種に向け意見交換する方針も明らかにした。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年02月12日 更新)

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