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岡山・旧深柢小跡地 地域密着型目指す 市が川崎病院考え方報告

 岡山市は8日、旧深柢小学校跡地(同市北区中山下)への移転建て替えを要望している川崎病院(同所)の「新病院の考え方案」を市議会総務委員会に報告した。救急医療や災害対応機能などを備えた地域密着型の病院を目指す内容で、市側は「市の考えと大きな隔たりはない」との認識を示した。

 考え方案によると新病院はあらゆる患者の初期診療を受け付け。救急科の専門医が常駐し、年中無休・昼夜診療で救急患者に対応する。がんや心疾患の高度専門医療、リハビリ機能も備える。医師や看護師の研修・実習も幅広く受け入れる。

 災害対応では、初期医療を担うほか、リハビリテーション室や多目的ホールを避難場所として活用する。同小の運動場相当部分は都市型公園とし、災害時には避難場所とする。

 患者や見舞客ら1日約4千人の出入りを予測。地元商店街などへの経済効果を見込む。

 現在の川崎病院敷地は高齢化社会に対応した医療・福祉・教育機能とする考え。

 新病院の考え方案について、総務委員会で皆木國義企画局次長は「市の考えと大きな隔たりはない。今後は中心市街地活性化や市民ニーズに合致するか検討する」と答えた。

 同跡地活用をめぐっては昨年12月15日、市議会が川崎病院誘致を求める地元住民らの陳情を賛成多数で採択。同22日には同病院を今年4月から経営する学校法人川崎学園(倉敷市松島)が市に跡地利用の要望書を提出。その際に高谷茂男市長は前向きに検討し、本年度中にも結論を出す意向を示している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年02月09日 更新)

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