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岡山県知事 ステージ4維持の方針 臨時会見、病床使用率高止まりで

感染状況を踏まえ、ステージ4を維持する考えを示す伊原木知事

 岡山県の伊原木隆太知事は4日の臨時会見で、新型コロナウイルスの県内感染状況について、政府の対策分科会が示す基準で最も切迫度が高い「ステージ4(爆発的感染拡大)」を維持する方針を示した。判断材料としている直近1週間(5月27日~6月2日)の指標のうち、医療現場の逼迫(ひっぱく)につながる病床使用率が高止まりしている点を考慮した。

 病床使用率は51・6%で、前週より7・7ポイント改善したものの、ステージ4の指標(50%以上)を依然上回っている。重篤化しやすいとされる英国由来の変異株の流行により、入院期間が長期化していることが要因の一つという。

 10万人当たり療養者も30・58人と、病床使用率と同じく指標(30人以上)を超えた。前週比では21・91ポイント良くなっている。

 一方、重症者用の病床使用率と10万人当たり週間感染者の2項目は、前週のステージ4から3(感染急増)の基準に下がった。特に感染者は、前週より16・77ポイント低い15・13人で、15人未満とするステージ2(漸増)近くまで減っている。

 会見で知事は「予断を許さない状況が続いている」としながらも、店舗への営業時間短縮・休業要請といった対策の効果を念頭に「県民の行動変容によってようやく最悪期を脱した。健康と命を守るため、引き続き協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 知事はまた、緊急事態宣言の期限(20日)を早めることについての見解を問われ「まだ宣言が延長されたばかりで、緩みにつながりかねない。この状態をキープしたい」との考えを示した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年06月04日 更新)

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