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ヨモギモチ 冬に取り込んだ塩分 体外へ

 体を温めるため、しょうゆやみそで味付けした煮込み料理が多かった冬。フキノトウ、ワラビ、タラノメ…。苦味のある春の山菜は、冬の間に取り込んだ塩分を体の外に出す働きがあり、ヨモギはその最たるもの。夏に向けた体づくりをしていきましょう。

 ヨモギは冬の間、土の中でエネルギーをためて、まだかまだかと春を待っています。温かくなると芽を出しますが、この時期はまだ寒い日も多いので、上ではなく横へ横へと葉を伸ばします。もう少し季節が過ぎると上へ伸びますが、背が高くなったヨモギはえぐみが強いので、なるべく横へ伸びた葉がお勧め。また、葉の裏に白い産毛が生えたものが新鮮です。

 今回は小豆あんの作り方も紹介しましたが、こつは小豆の粒を食べてみて、程よく甘みを感じる程度の塩分で煮ること。少量の砂糖でも甘みを感じる作り方です。

 小豆をゆでるときに鍋に昆布を入れるのは、小豆に含まれるえぐみを中和して、消化を良くしてくれるから。店でぜんざいを食べると、よく塩昆布が付け合わされています。これは「甘いものと辛いものを一緒に食べる」という意味ではなく、消化を助けるためなのです。


<材料(10個分)>

 ヨモギ適宜、団子粉 1/2袋、砂糖大さじ2、塩少々、きな粉適宜、小豆あん適宜


<作り方>

 (1)団子粉に砂糖を加え、ぬるま湯で耳たぶ程度の固さにこねる

 (2)小さく握って15~20分蒸す=写真下

 (3)ヨモギはさっと塩ゆでし、小さく刻みすり鉢でよくつぶしておく

 (4)(2)が蒸し上がったらボウルに入れて、当たり棒で突き込む。少し冷めたら手で力を入れてこねる

 (5)(3)の中に(4)を入れ、ヨモギが混ざるようにこねる

 (6)団子を10等分し、小豆あんを包む。塩を混ぜたきな粉をまぶして食べる


※小豆あんの作り方

 (1)小豆1カップに対して水3カップ、コンブ5センチを鍋に入れ、ふたをしないで水がなくなるまで煮る

 (2)水がなくなったら足し水しながら柔らかく煮る

 (3)塩小さじ 1/2強を入れ20分くらい煮て、砂糖大さじ2を入れてさらに水分をとばす
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2011年04月15日 更新)

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