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岡山県内 結核患者3割減89人 19年同期比 コロナで受診控えか

 岡山県内で今年8月末までに確認された結核患者は89人(速報値)で、2019年の同時期に比べて3割減っていることが県のまとめで分かった。県は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う受診控えや検診控えが背景にあるとみており、患者の潜在化を懸念している。30日まで結核予防週間―。

 19年の同時期は130人。コロナの感染が拡大した20年は109人で、ここ2年減少が続いており、県健康推進課は「コロナ対策でマスクの着用が一般化したことが結核の感染予防にもつながったと思われる」とする。

 その一方で、外出自粛が広がり病院から足が遠のいた人が一定数いると推測。「純粋に患者が減ったとは考えにくい。罹患(りかん)の判明が遅れている可能性もある」と指摘する。

 結核は、患者のせきやくしゃみで排出された菌が空気中を長時間漂うのが特徴。薬の服用で治るが、放置すれば死亡することもある。たんが絡むせきや微熱、体のだるさが2週間以上続く場合は注意が必要とされ、同課は「早めに判明すれば治せる病気。コロナ禍であっても、気になる症状があれば早期の受診を」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2021年09月28日 更新)

タグ: 感染症

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