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これからのワクチン接種「3回目」 感染予防効果再び高まる

 新型コロナウイルス対策の切り札として、政府が推し進めるワクチン接種。感染力の強い新変異株「オミクロン株」による流行第6波が急拡大する中、3回目の追加接種が本格化してきた。

 岡山県内では昨年12月、約12万4千人が対象となる医療従事者からスタートした。政府は当初、2回目を打ち終えてから原則「8カ月」が経過して以降に実施するとしていたが、同株の急速な広がりを受けて「6カ月」に見直すなど、その他の対象者も含めて接種を前倒しする方針を表明。市町村は対応に追われている。

 これまでの国内外の研究によると、ワクチンは接種後、時間が経過するとともに効果が大きく薄れることが分かってきた。

 米国の研究では、ファイザー製ワクチンの感染予防効果は、2回目接種から1カ月以内だと88%に上ったが、5~6カ月たつと47%と半分程度にとどまった。発症や重症化の予防効果も同様に徐々に下がった。モデルナ製も傾向は同じで、2回目接種の直後は97%だった感染予防効果は、4カ月たった以降は80%前後に低下した。

 これに対し、追加接種を行うと効果が再び高まるとの報告がある。そのため政府は、2回の接種を終えても感染する「ブレークスルー感染」や、高齢者や基礎疾患のある人らの重症化を防ぐためとして、その必要性をアピールしている。

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 ワクチン接種を巡る県内の動向を紹介する企画の第4弾。今回は追加接種を中心に取り上げる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年02月05日 更新)

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