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これからのワクチン接種「副反応」 2回目後より高い頻度

 新型コロナウイルスワクチンを接種する上で、大きな懸念となっているのが副反応だ。昨年12月から医療従事者を皮切りに始まった3回目の追加接種でも、1、2回目と同様にさまざまな副反応が確認されている。

 岡山県内にある5医療機関の医療従事者を対象に、県などが行った調査の中間報告(3回目にファイザー製を打った1042人が回答。1、2回目は2人がモデルナ製、ほかはファイザー製を接種)によると、3回目接種後の副反応は2回目後よりも総じて頻度が高くなる傾向にあった。

 主な副反応のうち、発熱を訴えた人は39・8%で、2回目の37・5%から2・3ポイント増加。2回目までと同様に若い世代ほど報告が多く、60歳以上では24・2%だったのに対し、30歳未満では59・0%に達した。

 寒気・悪寒は2回目の34・0%から41・8%に、筋肉痛は48・9%から54・3%にそれぞれ増えた。これらの副反応は接種から3日後にはほとんど落ち着いたという。

 2回目と比べた副反応の重さに関しては、「3回目の方が重かった」とした回答者が43・7%を占めた一方、「3回目の方が軽かった」との回答者も33・7%に上り、傾向が分かれた。

 ワクチンは2回目の接種から時間がたつにつれ、効果が大きく低下することが分かっている。新変異株「オミクロン株」が猛威を振るう中、調査結果の分析を行う頼藤貴志・岡山大大学院教授(疫学・衛生学)は「追加接種を行うことで、発症、重症化予防効果の改善が期待できる」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2022年02月09日 更新)

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