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岡山県全域にインフル注意報発令 コロナ流行後初、医療の逼迫懸念

 季節性インフルエンザが流行期に入ったとして、岡山県は6日、インフルエンザ注意報を県内全域に出した。発令は2019年11月以来3シーズンぶりで、新型コロナウイルスの流行後では初となる。県内はコロナ感染者が連日、過去最多を更新しており、同時流行による医療提供体制の逼迫(ひっぱく)がいっそう懸念される状況だ。

 県内84カ所の指定医療機関で、直近1週間(12月26日~1月1日)の1施設当たりの患者数が1・35人に達し、発令基準(1人)を上回った。保健所別では倉敷市(4・3人)真庭(2・0人)備中(1・0人)岡山市(0・5人)などとなっている。

 指定医療機関で確認された今季の患者は1日現在293人。このうち20代以下が229人と8割近くを占めている。検出されたウイルスは2009年に新型として流行したA型3件、A香港型1件だった。

 一方、県内ではコロナ病床の使用率が70%前後の高い水準で推移。小中学校での授業再開や成人式を控え、同時流行の拡大による医療の負担増が懸念され、県は発熱などの症状がある場合は重症化リスクに応じた行動を取るよう県民への呼びかけを強める方針だ。

 具体的には重症化リスクの低い人はまず、新型コロナの自己検査を行い、陽性なら原則自宅療養。陰性の場合はインフルが疑われるため、必要に応じて医療機関に電話して受診することを求める。

 県保健福祉部は「インフルはコロナと症状が共通し、基本的な感染対策も同じ。症状が出た際は医療の逼迫を回避するため慎重な対応を心がけてほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年01月06日 更新)

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