文字 

岡山大病院の3Dマップ完成 診療案内に活用、5月HP公開へ

360度カメラで再現した岡山大病院の医科外来診療棟フロア

完成した3Dマップをチェックする長谷井准教授

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)の診療・検査フロアをウェブ上で案内する「3Dマップ」が完成した。約2千平方メートルの広大な院内空間を360度のパノラマ画像で再現。ワード検索で受診窓口などを探せるほか、実際に院内を歩き回る感覚を味わえる。利便性向上を狙いに、5月にも病院ホームページで公開できるよう準備を進めている。

 制作したのは、同大病院での勤務経験がある学術研究院医歯薬学域の長谷井嬢准教授(整形外科)。外来患者数が1日約3千人に上る中、フロアに掲示する既存のマップが分かりづらく、職員に診療科の窓口などを尋ねる患者が後を絶たない状況を踏まえ、昨年秋から着手していた。

 利用が多い医科外来診療棟などの1、2階部分を専用の360度カメラで再現した。各診療科の受付窓口や採血室、内視鏡室に加え、ATM、コインロッカー、自動販売機、授乳室などを検索でき、実際と同じ景色のフロアを“歩いて”動線を確かめることも可能だ。未明から早朝にかけて撮影し、職員や患者が画面に映り込まないよう配慮した。

 改修工事中の歯学部棟フロアも今後追加する方針。3Dマップを導入する病院は全国でも珍しいといい、長谷井准教授は「院内で迷う患者のストレスを少しでも軽減できればうれしい。ぜひ気軽に利用してほしい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年04月24日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ