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コロナ感染者数 毎週金曜に発表 岡山県「定点把握」19日初公表

 8日の新型コロナウイルス「5類」移行に伴い、岡山県は流行監視の方法を感染者数の「全数把握」から「定点把握」に切り替えている。定点の医療機関を指定して定期的に報告を求め、毎日だった感染者数の発表は毎週金曜とする。5類に変更されて最初の金曜となった12日は移行期間に当たり、毎日の把握を継続する病床使用率と入院者数のみを公表。定点把握による感染者数は来週19日に初めて発表する。

 これまでの全数把握では、コロナの診療を行った県内全ての医療機関から報告を受け、県が前日分の感染者数を集計して毎日公表していた。定点把握は県内84カ所の指定医療機関に月~日曜の1週間分の報告を求め、翌週の金曜に県ホームページ(HP)で発表。「1医療機関当たりの1週間の感染者数」が流行の尺度となる。

 発表前日の木曜には、県感染症情報センターが速報値として集計結果を県HPに載せる措置も講じる。

 定点把握への切り替えに伴い、クラスター(感染者集団)発生件数の発表は中止。コロナによる死者数は国が月別の人口動態統計を活用して把握するが、判明するのは5カ月後になるという。

 一方、医療の逼迫(ひっぱく)度合いを示す病床使用率は入院者数とともに毎日全数を把握し、毎週金曜に水曜時点の状況を明らかにする。12日の発表では、病床使用率は4・9%と前週から1・2ポイント上昇。入院者数も36人で前週より12人増加した。

 定点把握は流行の兆しをいかに迅速にキャッチするかが課題とされ、県保健医療部は「数週間分のデータが集まらないと動向は見極めにくく、当面は病床使用率を注視したい」と説明。その上で「一定期間のデータが蓄積されればグラフにするなどし、県民に感染状況を分かりやすく周知したい」とする。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年05月12日 更新)

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