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岡山中央病院が専門外来開設 定期的にスポーツ検診を

患者のひじの診察をする島村医師

 岡山中央病院(岡山市北区伊島北町)はスポーツ専門外来を開設し、肩や肘の痛みに対する高度な治療を行っている。

 整形外科の島村好信医師が着任と同時に2021年4月から、月、火曜の午後と金曜午前の週3日担当している。

 対象とする疾患は、肩の脱臼や腱板(けんばん)断裂、一般的に野球肘と呼ばれる靱帯(じんたい)損傷、離断性骨軟骨炎、肘頭(ちゅうとう)疲労骨折など。

 肩を手術する場合は関節鏡視下手術を採用する。関節に開けた小さな穴から内視鏡を入れて正確に組織を修復する術式で、患者の痛みが少ないためリハビリしやすく、機能回復が早いというメリットがある。

 傷んだ肘の軟骨を取って正常な膝の軟骨を移植したり、剥がれた靱帯を元の位置に戻したり、靱帯を再建したりすることもある。

 患者は小学生から中高生、大学生が多い。MRI(磁気共鳴画像装置)での正確な診断に加え、「大会に出場したい」「試合に出る」という希望を可能な限り聞き入れながら、本格的な治療の時期を決める。

 疾患の大半はリハビリで治るため、機能回復に向けた日常生活の注意点なども助言する。

 島村医師は日本スポーツ協会認定スポーツ医。鳥取市立病院、呉共済病院などでもスポーツ専門外来を受け持ってきた。「スポーツ指導者は成長期の子どもたちの体に過度な負担を掛けないよう気をつけてほしい。痛みに気付きにくい疾患もあるので、定期的にスポーツ検診を受けたりして早期発見に努めることが望ましい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年09月04日 更新)

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