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初診料、最大730円増 賃上げ原資、24年度報酬改定

 厚生労働省が入る庁舎

 厚生労働省は14日、医療機関の収入に当たる診療報酬の2024年度の改定内容を決めた。看護師ら職員の賃上げ原資を確保するため、外来の初診料を原則2880円から30円引き上げ、一部の診療所は、さらに最大700円を上乗せする。上げ幅は最大で730円となり、一部は患者が負担。マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」の利用促進に向け、報酬を加算する措置も設ける。

 政府は昨年末、診療報酬のうち人件費に相当する「本体」部分を0・88%引き上げると決定。これに基づき中央社会保険医療協議会が14日、診療サービス別の価格を答申した。24年6月に改定される。賃金を底上げするベースアップを2%以上実施し、医療現場の人材確保を図る。公的医療保険制度では、患者は年齢や所得に応じて1~3割を窓口で負担し、残りは保険料や公費で賄われる。

 初診料は全ての医療機関で30円引き上げ、その上で入院ベッド(病床)のない診療所でベースアップを実施する場合は、職員や患者数などに応じた上乗せ額を設定する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2024年02月14日 更新)

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