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患者3人死亡、徳洲会に改善命令 神戸市、安全管理体制に不備と

 神戸徳洲会病院=20日午後、神戸市垂水区

 神戸市は20日、神戸徳洲会病院で患者3人が適切な治療や投薬を受けられず死亡した事案について、十分な検証が実施されないなど安全管理体制に不備があったとして、医療法に基づく改善命令を運営元の医療法人徳洲会に出した。市は改善計画の提出を求め、従わない場合は業務停止などの罰則の対象になる。

 市によると昨年9月、糖尿病だった70代の男性患者が、インスリンの投与など必要な治療がなされず、血糖値のコントロールができずに死亡。主治医の新保雅也院長が糖尿病の既往歴を見落としたという。

 同年10月には80代の男性入院患者に吐血などの症状がみられ、当直の医師が検査をしたが出血元を特定できず、容体が悪化し数時間後に死亡した。今年1月には心肺停止状態で搬送されてきた90代男性が、投与していた血圧を上昇させる薬剤の追加が遅れ、死亡した。

 同病院では循環器内科の男性医師が関わったカテーテル手術後に複数の患者が死亡した問題が昨年7月に発覚し、市が同8月に行政指導。その後是正状況を確認する過程で今回の死亡事案が分かった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2024年02月20日 更新)

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