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人工臓器で受精卵着床再現 細胞の融合観察、東北大

 子宮内膜を模した人工臓器(下側)に接着し入り込む、胚性幹細胞(ES細胞)から作られた胚(中央)(東北大提供)

 人の胚性幹細胞(ES細胞)と、子宮内膜を模した人工臓器を使い、受精卵から成長した「胚」が子宮に着床する瞬間を再現することに成功したと、東北大や熊本大などのチームが24日、米科学誌「サイエンスアドバンシズ」に発表した。着床時に胚の細胞と子宮内膜の細胞が融合する様子が観察されたという。体内でも同様の現象が起きている可能性がある。

 子宮内膜症などの解明や、不妊治療法の開発につながると期待される。チームの柴田峻・東北大助教(分子生物学)は「着床はとても重要だが、実際に見ることができない。今後は培養条件などを工夫し、着床後の胚の成長を観察したい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2024年02月24日 更新)

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