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第4回 岡山労災病院 勤労者の職場復帰支援

大本堯史院長

 岡山労災病院は、戦後の経済発展に伴って増えた労働災害に対応するため、1955年に内科、外科、整形外科の3診療科で開設された。現在は17診療科。このところ注目されているアスベスト(石綿)関連疾患の研究、検査、検診、治療の機能を備えたセンターがあるほか、人工関節、消化器病などのセンターでも専門治療をしている。


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大本堯史院長

 勤労者医療が使命で、仕事に関連した疾患の予防、治療、リハビリを行っている。職場に復帰するまでの一貫した専門医療を進める一方、急性期医療にも力を入れ、地域医療を支援する役割を担っている。

 専門分野の垣根を超えた医療ができるように、八センターを設けている。アスベスト関連疾患に対応するセンターは、地域の中核病院として中皮 腫 ( しゅ ) などに対応している。患者の負担を軽減する最小 侵襲 ( しんしゅう ) 手術(MIS)に取り組む人工関節、岡山県内で早い時期から腹 腔 ( くう ) 鏡による胃がん、大腸がんといった手術を行っている消化器病の各センターも注目されている。

 このほか、脳卒中センターは、脳 梗塞 ( こうそく ) の発症から三時間以内であれば、血管に詰まった血 栓 ( せん ) を溶かす薬tPAの投与に対応できる検査、治療体制がある。排尿障害などへの外科的治療を行う泌尿器科、開院当初からある整形外科も、広範囲から治療に訪れている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年02月19日 更新)

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