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第7回 津山中央病院 心臓手術 松本三明・心臓血管外科部長 “県北の拠点”と自覚

心臓血管手術が500例の松本部長

 昨年の心臓手術は七十例。冠動脈バイパス手術は三十七例で、このうち、心臓を動かしたまま行うオフポンプ手術が十六例あり、執刀する松本部長の腕の確かさを示す。拍動する心臓の血管を〇・二ミリ単位で縫う技術が求められる。脳 梗塞 ( こうそく ) の危険性がある患者、体力の弱い高齢者らの負担が軽くメリットは大きい。心臓弁膜症手術は十七例、うち弁形成六例。壊れた弁を修復する形成術は難しいが、血栓のできる心配や術後の検査も少ない。胸部大動脈 瘤 ( りゅう ) 手術六例。

 心臓手術七十例のうち緊急手術は二十二例。松本部長は「私を含め心臓血管外科医は三人。いつでも呼び出しに応え、緊急手術が可能です」と県北の心臓手術拠点の自覚を持つ。冠動脈バイパス手術の六割が七十歳以上。「緊急手術が多く、しかも高齢者という難しい条件の手術が私たちを鍛えてくれる」と前向き。

 二十五年間で心臓大血管手術五百例。胸部外科学会指導医で心臓血管外科専門医。腹部大動脈瘤手術で通常三十センチ切開していたが、十センチの小切開手術を考案し、二〇〇〇年から八十例実施。患者負担が軽く、二日目から食事し歩けるという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2008年03月11日 更新)

タグ: 心臓・血管

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