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AIが症状別質問に回答 岡山旭東病院、HP上で運用 

 岡山旭東病院(岡山市中区倉田)は、スマートフォンやパソコンで病状に関する質問に回答すれば、AI(人工知能)が病名や受診するのにふさわしい診療科や診療所を表示する「症状検索エンジン」をホームページ(HP)上で運用している。受診前に活用してもらい、症状が軽ければまず地域の診療所で診てもらうように促すのが目的だ。

 同院は、地域の中核となる地域医療支援病院に指定されており、紹介状を持たずに受診した患者は、国が制度化した選定療養費7700円を支払わなければならない。同院によると、初診者の4人に1人は紹介状がないまま受診しているという。

 このため、病院側は本来かかりつけ医で対応するのがふさわしい軽症者の診療に時間を取られ、その分、診察までの待ち時間も長くなる状況が続いている。

 検索エンジンは「頭が痛い」「おなかが痛い」などと入力すれば、痛みの強さ、痛みが続いている期間などを選択式で尋ねられ、順に回答していく仕組み。全てに回答すれば、考えられる病名、最寄りの医療機関が診療所を中心に表示される。1回当たりの所要時間は数分程度。同院HPの「初めて受診される方へ」からアクセスできる。システムは民間会社が開発し、3500以上の症状と1100以上の病名に対応できるという。

 土井英之副院長は「病気の多くはかかりつけ医の段階で解決することが多い。受診の前に活用していただき、当院を受診すべきかどうかの判断の目安にしていただくとともに、診療所と病院の役割分担や円滑な連携につながれば」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年10月16日 更新)

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