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病児保育の相互利用 25市町村に 北部7市町村が加入 4月から運用

 病気になった子どもを一時的に預かる病児保育について、岡山県内で居住する地域にかかわらず利用できるエリアが25市町村に拡大される。県が最重要課題に掲げる少子化対策の一環として各市町村に呼びかけ、これまでの県南部を中心とする18市町に、津山、新見、真庭市など北部の7市町村が加わる。参加する市町村が相互利用に関する協定を結び、4月から運用を始める見通し。

 病児保育は保護者が仕事などのため病気にかかった子どもを家庭で看病できなかったり、保育園に預けられなかったりした際、医療機関や保育園で対応する市町村の事業。1日2千~2500円で利用でき、当初は居住する住民に限定していたが、2017年3月から広域での相互利用を取り入れていた。

 今回拡大されるのは津山、新見、真庭市に鏡野、勝央、奈義町、新庄村を加えた7市町村。これにより、通勤先や通勤途中にある自治体の施設に預けることが県内の大半のエリアで可能となる。残る美作市と西粟倉村は、西粟倉村民が美作市の施設を利用できる協定を独自に結んでいる。県によると、両市村は今回の協定について「現時点ではニーズがない」などとして参加を見送った。

 県内では現在、16市町村の50施設(医療機関、保育園各25施設)で病児保育を実施。そのうち相互利用が可能なのは7市の医療機関が運営する計17施設で、4月からは8市の計19施設に増える。

 県子ども未来課は「子育てと仕事が両立できる環境づくりに病児保育が果たす役割は大きい。今後は県境をまたぐ相互利用についても検討したい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2024年03月21日 更新)

タグ: 福祉子供

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