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06年罹患者の5年生存率 がんデータ@岡山

 病気の診断から一定期間後に生存している確率を「生存率」という。がん患者の治療効果を判定する重要な指標で、通常は5年生存率がよく使われる。がんと診断された人のうち、5年後に生きている人の割合を表す。

 岡山県が岡山大学病院に委託しまとめた「岡山県におけるがん登録2009」を基に、県内で06年の1年間に、初めてがんと診断された罹患(りかん)者の5年実測生存率を見てみると―。

 同登録に掲載されている主な部位別=グラフ参照=では、男性は前立腺が86・9%で生存率が最も高く、大腸と腎臓(共に67・4%)、胃(60・6%)が6割超で続いた。一方、肺(27・6%)をはじめ、食道(32・1%)、肝臓(35・8%)は低率だった。

 女性のトップは90・9%の乳房で、治療で命を救える確率が高いことを物語る。以下、子宮(78・1%)、大腸(64・6%)、食道(60・9%)―の順。男性と同様に、肝臓(34・0%)や肺(45・2%)は低かった。

 生存率を性別で比較すると、胃、大腸、肝臓、腎臓は男性の方が高く、肺、食道は逆に女性が上回った。

 ただし集計法は、人口動態調査死亡票の照合による確認のみで、個々の生存確認調査は実施していない。同病院岡山県地域がん登録室は「県外転出により死亡の情報を得ていない罹患者は生存とみなすなどしており、生存率が実際より高く算出されている可能性がある」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2013年07月15日 更新)

タグ: がん

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