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地域のがん医療のけん引役に 専門看護師育成に着手 岡山大病院で県 15病院20人集める

 岡山県は十月から、がん患者のケアに詳しい専門看護師の育成研修を始める。岡山済生会総合、川崎医科大付属、津山中央など計十五病院の看護師約二十人を岡山大病院(岡山市鹿田町)に集めて約四十日間、看護実習や講義を実施。医療態勢が充実した大学病院の特徴を生かして、地域でのがん医療の“けん引役”となる人材を育てる。

 研修を受ける看護師は看護実習の中で、手術などで治癒が見込まれる患者と、がんが進み延命治療が必要な患者の二人を担当し、がんの進行段階に応じたケアを学ぶ。

 がん自体の痛みを和らげる緩和ケアについて病院内のケース検討会に参加して理解を深めるほか、最新のがん治療法も学ぶ。

 岡山大病院のスタッフが指導を行い、院外からも講師を招く予定。研修内容をまとめた同病院の国平茂子副看護部長は「各病院でがん医療の向上に貢献する人材を育てたい」と話している。

 がんは日本人の死因で最も多く、厚生労働省の人口動態統計によると昨年の死者は約三十二万人に上る。その中で、国はがん医療の充実を重要課題に位置付けており、今年四月には医療水準の全国的な向上を目指す「がん対策基本法」が施行された。県はこれらを背景に研修を計画し、来年度も続ける。

 厚労省看護課によると本年度、同様の取り組みを二十四道府県が行う。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年08月29日 更新)

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