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岡山の医師・安東さんが本出版 症状に応じ診療科案内 

安東医師が出版した「病気のカタログ 症状の見本」

安東満医師

 診療科や医師の専門化が進む医療機関。内科一つとっても呼吸器、消化器、循環器内科などに細かく分かれている。岡山市北区西崎、医師安東満さん(45)は、その中から自覚症状に応じた診療科が分かる「病気のカタログ 症状の見本―正しい医者のかかり方」(毎日コミュニケーションズ)を出版した。

 安東医師は広島大卒。放射線科医をへて、産業医に転じ、多くの企業で健康診断に当たった。その中で働く人の忙しさとともに、「症状を自覚していても、多くの診療科のうち、どこに行っていいか分からない人が多い」のを感じた。そこで、適切に効率よく受診してもらうため、症状に主眼を置いた本書を執筆した。

 「頭が痛い」「胸が痛い」「かぜが長引く」「足がしびれる」「おなかが痛い」など、よく感じる70の自覚症状から、考えられる病気、かかるべき診療科や専門家などを案内している。

 同じ症状でも状態により病気、受診先は違う。例えば頭痛。「ズッキンズッキン脈打つ頭の痛み、吐き気がする」場合は片頭痛が疑われ、頭痛外来か脳神経外科、神経内科で診てもらう。風呂やマッサージで楽になる緊張型頭痛はまず眼科を受診し、整形外科、心療内科も考慮する。「ハンマーで殴られたような頭の痛み」はくも膜下出血の恐れがあり、ただちに救急外来を受診するか、救急車を呼ぶよう勧めている。

 安東医師は「病気と上手にかかわる第一歩は自分の状態に合った専門家を見つけること。その参考にしてほしい」と話している。

 「病気のカタログ―」はA5判、272ページ。1995円。

 安東医師は現在、姫路市の病院で診療する一方、情報会社・草健華を設立し、映像を見ながら乳がんの自己検診ができるDVD「誰でも簡単!今日から始める乳がんセルフチェック」(1680円)も2月に製作した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年04月27日 更新)

タグ: 健康

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