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新型インフル国内初確認 感染予防励行呼び掛け 岡山県知事メッセージ、冷静な対応求める

コールセンターに寄せられた相談に応じたり、相談内容を記録する保健師=9日、県備前保健所

 国内初の新型インフルエンザ感染者が確認された9日、岡山県は知事メッセージを発表し、県民に冷静な対応を求めるとともに、マスク着用や手洗いなど感染予防策の励行を呼び掛けた。岡山空港(岡山市北区日応寺)では検疫官らが到着した海外便乗客の検疫に追われた。県内の薬局などではマスクや消毒液などの予防関連商品の販売が急増し、県民の意識も高まっている。

 県は午前11時半、県庁で神ノ田昌博保健福祉部長が知事メッセージを読み上げた。国内初の感染が確認された今回のケースは、海外で感染したとみられる帰国者を空港での水際対策でくい止めたもので、県が対応をさらに強化する国内感染とはとらえないとする内容。感染者が搭乗した旅客機の乗客で、県内に戻った人は現時点で確認されていない。

 メッセージはこのほか、海外から帰国した人で熱、せきなどの症状がある人は「発熱相談センター」へ連絡するよう求めている。県民に対してはマスク着用やうがい、手洗いの励行など感染予防をあらためて訴えた。

 電話専用の「発熱相談センター」は休日態勢のため、県備前保健所(岡山市中区古京町)内のコールセンターのみで対応。この日は34件の相談が寄せられた。熱やせきなどの症状を訴える健康相談が目立ち、保健師らが最近の渡航歴や症状などについて尋ねた。感染が疑われる事例はなかったという。

 発熱相談センターは平日(午前8時半―午後5時15分)は県内の各保健所、平日夜間(午後5時15分―午後9時)と土日祝日(午前9時―午後9時)はコールセンター(086―273―8092)。

 県は10日、医療機関との連携会議を開くなど、県内での感染者確認に備え、引き続き警戒態勢の充実に取り組む。

検疫官5人に増員 岡山空港

 新型インフルエンザの感染者が確認された韓国や中国などと定期便がある岡山空港では、検疫官らが通常より3人多い5人態勢で検疫業務に当たった。

 マスク姿の帰国者も目立つ中、検疫官らは渡航歴を尋ねるアンケートを行い、サーモグラフィーで体温をチェック。これまでに体調の異常を訴えた乗客は出ていないが、広島検疫所岡山空港出張所の犬竹義明出張所長は「気を引き締めて対応したい」と話した。

 韓国へ社員旅行に行ってきた岡山市中区円山、会社役員中井幸治さん(58)は「一時は旅行の中止も考えた。人が集まる場所ではマスクを着けて注意した」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年05月10日 更新)

タグ: 健康感染症

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