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新型インフル拡大 予防啓発、対策広がる 岡山駅で県が相談窓口PR

抗ウイルスタイプのマスクが売り切れたドラッグストアのコーナー=岡山市北区

マスクを着け、発熱相談センターをPRするちらしを配る県職員ら=JR岡山駅

 兵庫、大阪の2府県で新型インフルエンザの感染が拡大した17日、岡山県内では県職員が発熱相談窓口の利用を啓発し、公共施設やイベント会場ではスタッフがマスクを着用するなど感染予防の動きが広がった。

 岡山市北区のJR岡山駅では、マスク姿の県職員9人が発熱相談センターの電話番号を載せたちらし1000枚を配り、「熱があれば電話を」と呼び掛けた。

 マスク姿の乗降客も見られ、就職活動で来岡した大阪府の大学院生(25)は「大阪では列車内でマスクが目立つ。岡山でも外しません」と言い、笠岡市の主婦(34)は「小さい子どもがいるので怖い。自宅に食料品などを備蓄している」と話した。

 全国都市緑化おかやまフェア主会場(岡山市東区)、県立美術館(同北区)ではこの日から窓口担当者らがマスクを着用。桃太郎スタジアム(同)ではサッカーのファジアーノ岡山の試合前、スタッフらが入場口の手すりなどを消毒した。

 発熱相談センターのコールセンターには午後9時現在、218件の相談が寄せられ、このうち大型連休中などに神戸や大阪方面を訪れた人らからの相談が52件あった。

 一方、ドラッグストアでは抗ウイルスタイプのマスクの売り切れが続出。スーパードラッグひまわり下中野店(同)は在庫が尽き、コーナーにおわびの張り紙をした。同市北区、主婦(34)は「近くの店も売り切れだった」とあきらめ顔だった。

 金光薬品倉敷中庄店(倉敷市)は開店1時間で完売。ザグザグ院庄店(津山市)は、消毒液やうがい薬も合わせて買う人が目立つという。

全庁挙げ危機管理 岡山市対策本部

 岡山市は17日、新型インフルエンザ対策本部(本部長・高谷茂男市長)の会議を市役所で開き、危機管理に全庁挙げて取り組むことを確認した。

 関係各局の局長ら約30人が出席。市保健所から、市内で感染者が確認された場合、同様な症状の発生動向を医療機関を通じて小学校区単位で把握し、毎日公表する方針が示された。

 学校や保育園の休校・休園の対象範囲など具体的な対応の検討を急ぐほか、ウイルスが付着したごみの処理法を市民に広報することなども申し合わせた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2009年05月18日 更新)

タグ: 健康感染症

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