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乳がん検診受診率、対象者の2割 12年度倉敷市、バルーン掲げPR

乳がん検診を促すため、倉敷市役所に掲げられた「ピンクリボン」のバルーン

 10月は乳がん月間。倉敷市の検診受診率は対象者の2割程度と低迷し、国が「がん対策推進基本計画」で目標としている50%にはほど遠い状態だ。市は月間に合わせ、啓発のシンボルマーク・ピンクリボンをかたどったバルーンを市役所1階ロビーに設置。「自分と家族を守るため、ぜひ受診してほしい」と早期発見の大切さを訴えている。

 日本では女性のがん罹患(りかん)率は乳がんが最も高く、国立がん研究センターの調べでは全女性の12人に1人が患うという。

 倉敷市では30歳以上が視触診、40歳以上はさらにマンモグラフィー検診も対象としているが、2012年度の受診率は21・0%。県平均(市町村実施分、17・7%)を上回り、5年前(11・8%)から倍増したが、国の目標だけでなく、市が独自に設定している目標(30%)にも届いていない。

 同市保健所健康づくり課は「アンケート結果などからは、がんを自分にもあり得ることととらえてない人がまだ多い」と分析。まずは関心を持ってもらおうと、啓発に力を入れる。

 ピンクバルーン設置も「少しでも機運を高められれば」との試みで、直径15センチのゴム風船300個を組み合わせ、縦3メートル、幅2メートルのジャンボオブジェに仕上げている。31日まで設置する。

 1日には来庁者にちらしも配り、検診や自己診断の大切さを訴えた。同課の太田久恵課長は「乳がんは早期発見、早期治療で完治できる病気。まずは検診に足を運んでほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2014年10月04日 更新)

タグ: がん健康女性医療・話題

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