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95歳女性の心臓手術成功 津山中央病院

元気になった石田さん(左)と執刀した松本医師

 津山中央病院(津山市川崎)は、狭心症の九十五歳女性の心臓バイパス手術に成功した。同病院は「この手術の成功例としては、国内最高齢ではないか」としている。

 患者は、津山市中村の石田みちゑさん。四月二十四日に自宅で狭心症の発作を起こし、同病院に搬送された。心筋に血液を送る左冠動脈で動脈硬化が起き、重度の狭窄(きょうさく)(99%)が二カ所で見つかった。

 医師団はまず、患者の負担が少ないカテーテル治療を実施。脚の付け根の動脈から直径約二ミリの管を患部まで送り込み、小さな風船で狭窄部分を広げた。だが、残る一カ所は硬化が進んで広がらず、完全に詰まってしまったため、開胸して緊急手術。人工心肺に切り替え、太ももの静脈(直径約二ミリ、長さ約十センチ)を狭窄部分をまたいで移植し、血流を確保した。手術は四時間半で終わった。

 石田さんは一人で歩けるまで回復し、二十日に退院する予定。二男の千太郎さん(63)は「これほど元気になれるとは。高齢で心配だったが、先生方を信じて任せて良かった」と喜んでいる。

 執刀した松本三明心臓血管外科部長(50)は「倒れるまでは非常にお元気と聞き『いける』と判断した。スタッフがうまく連携できた成果」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年05月18日 更新)

タグ: 高齢者心臓・血管

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